定期借家物件募集家賃動向(年次)

首都圏の賃貸マンション・アパートにおける「定期借家物件」の募集家賃動向(2020年度)

1.定期借家マンションの平均募集家賃は前年度比概ね上昇。特に千葉県では、全面積帯で上昇率が普通借家を上回る。
2.定期借家アパートの平均募集家賃は、普通借家が全エリア・面積帯で上昇したのに対し、エリアや面積帯によって上昇・下落にバラつきが。
3.首都圏の戸建における定期借家物件の平均募集家賃は、全エリアで普通借家を上回る。家賃差額の大きい東京23区では、普通借家と比べて建物面積が広く、築年数も新しい傾向に。

 首都圏における2020年度(2020年4月~2021年3月)の定期借家マンション・アパートの募集家賃動向についてお知らせします。

マンションの概況

 2020年度(20204~20213月)の首都圏における定期借家マンションの平均募集家賃は、東京23区のシングル向き、カップル向き、および東京都下を除いて、前年度比上昇しました。上昇率を見てみると、千葉県では定期借家が普通借家を全面積帯で上回ったほか、東京23区、神奈川県、千葉県で大型ファミリー向き定期借家の上昇率が高くなっているのが目立ちました。

また平均家賃の比較では、全体的に定期借家のほうが高い傾向にあり、特に東京23 区ではファミリー向きで約6万円、大型ファミリー向きで約12万円と差額が大きくなっています。

 物件数を見ると、賃貸マンション全体に占める定期借家物件の割合は、各エリアとも前年度とほぼ変わらず、概ね5%未満でした。前年度比では、東京都下がほぼ全ての面積帯で定期借家物件が占める割合が増加しているのに対し、埼玉県では幅こそ小さいものの、ほぼ全ての面積帯で減少しました。

面積帯別では、広めの物件になるほど定期借家物件の割合が高くなる傾向は変わらず、中でも東京23区の大型ファミリー向きは25.2%と全エリア・面積帯の中で最も割合が高い状況が継続しています。

<マンション 平均募集家賃の推移(面積帯別)>
30㎡以下(シングル向き) 30~50㎡(カップル向き)
50~70㎡(ファミリー向き) 70㎡超(大型ファミリー向き)

アパートの概況

 2020年度の首都圏における定期借家アパートの平均募集家賃は、エリアや面積によって前年度比上昇・下落のバラつきが見られました。特に、東京都下と埼玉県では全面積帯で下落しており、全エリア・面積帯で上昇している普通借家と差が見られました。

また平均家賃の比較では、マンションと異なりそれほど大きな差はないが、東京都下、埼玉県、千葉県では定期借家の家賃が普通借家よりも低い傾向にあります。

 賃貸アパートに占める定期借家物件の割合は、いずれのエリアもシングル向きが最も多く、また前年度比は、マンションに比べると定期借家物件の占有率が減少したエリア・面積帯は少ない結果となりました。

<アパート 平均募集家賃の推移(面積帯別)>
30㎡以下(シングル向き) 30~50㎡(カップル向き)
50~70㎡(ファミリー向き)

※詳細なデータや分析内容については、こちらのプレスリリースをご覧ください。

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